歯間の汚れを糸でとるデンタルフロス「糸ようじ」。1987年に小林製薬が発売した当初はなじみが薄かったが、この商品のヒットもあって歯間清掃器具の市場は拡大。同社は発売30年の今年、8月18日を「糸ようじの日」とPRして売り込みに力を入れる。
欧米では一般的だったデンタルフロス。その多くは、糸の両端を両手で持って歯の間を通すもので、慣れないと使いづらい。つまようじが根付いていた日本ではあまり受け入れられなかった。
そこで同社は、F字形のプラスチック製ホルダーに糸を弓のように張り、片手でも使えるように工夫。ホルダーの逆端はつまようじのように使えるようにし、「糸ようじ」と名付けて売り出した。
発売直後のテレビCMでは、歯の間の食べかすを簡単に取り除けることを訴えたが、その見事さの半面、「汚い」「不快」というクレームも。放映をしばらく自粛したほどだ。
それでも商品はヒットし、発売直後は店頭からなくなるほどの人気に。改良も続け、99年には、糸を1本の丸く太いものから、細い糸200本を帯状に並べるようにした。汚れを絡め取りやすくするためだ。現行モデルでは、より合わせた6本の糸を並べてほつれにくくする工夫も。売り上げは今、発売初年の3倍強に増えた。
糸ようじがリード役になって、歯間掃除器具市場(ブラシタイプも含む)は2016年度、約187億円と10年前の1・8倍の規模になった(市場調査会社インテージ調べ)。
糸ようじの日は、歯(8)と歯(8)の間に糸(1)が通っていることが由来。日本記念日協会の認定も受けたという。(野口陽)
1987年に発売された初代の糸ようじのパック。「新しいタイプのつま楊枝(ようじ)」とPR
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170817002175_comm.jpg
配信2017年8月17日16時41分
朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK8G452FK8GULFA004.html
欧米では一般的だったデンタルフロス。その多くは、糸の両端を両手で持って歯の間を通すもので、慣れないと使いづらい。つまようじが根付いていた日本ではあまり受け入れられなかった。
そこで同社は、F字形のプラスチック製ホルダーに糸を弓のように張り、片手でも使えるように工夫。ホルダーの逆端はつまようじのように使えるようにし、「糸ようじ」と名付けて売り出した。
発売直後のテレビCMでは、歯の間の食べかすを簡単に取り除けることを訴えたが、その見事さの半面、「汚い」「不快」というクレームも。放映をしばらく自粛したほどだ。
それでも商品はヒットし、発売直後は店頭からなくなるほどの人気に。改良も続け、99年には、糸を1本の丸く太いものから、細い糸200本を帯状に並べるようにした。汚れを絡め取りやすくするためだ。現行モデルでは、より合わせた6本の糸を並べてほつれにくくする工夫も。売り上げは今、発売初年の3倍強に増えた。
糸ようじがリード役になって、歯間掃除器具市場(ブラシタイプも含む)は2016年度、約187億円と10年前の1・8倍の規模になった(市場調査会社インテージ調べ)。
糸ようじの日は、歯(8)と歯(8)の間に糸(1)が通っていることが由来。日本記念日協会の認定も受けたという。(野口陽)
1987年に発売された初代の糸ようじのパック。「新しいタイプのつま楊枝(ようじ)」とPR
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170817002175_comm.jpg
配信2017年8月17日16時41分
朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK8G452FK8GULFA004.html