http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-41772345
ルーシー・フッカー、スージー・ベアーン
リアルな世界の実店舗が、インターネットに反撃している。
バーチャル店員はその手段のひとつだ。モバイル・ショップの方から、あなたのところへやってくることだってある。
世界を揺るがす小売り改革で、私たちの買い物の仕方が変わるのだろうか。
1. お店が向こうからやってくる
夜遅くに終演したコンサート会場から流れ出てくる観客の波。その人ごみの中に自分もいたとする。へとへとで、おなかはぺこぺこだ。家には食べ物が何もないと思いだした。でも絶望しなくてもいい。
アプリのボタンをぽちっと押すだけで、小さい電気自動車が近くの駐車場に静かに到着する。見た目はまるで透明なキャンピングカーだ。
入り口でスマートフォンをかざして、この店の中に入る。必要なものを選んで、またスマホをかざして外に出る。レジ係も店員もいない。牛乳の箱を足に落としても、片付ける人はいない。
上海ではこの「モービー・マート」の試運転がすでに実際に行われた。未来の買い物の形を示す、ひとつの可能性だ。自動運転ソフトウェアはまだベータ版で実装に至っていないし、確実な運転を実現するには人の手が必要だった。
しかし、コンセプトとしては形になったと、開発チームは力説する。スウェーデンのベンチャー企業「ウィーリーズ」が、中国の合肥工業大学と提携して、この自動運転コンビニの開発に取り組んでいる。いずれは小売り大手から小規模コミュニティーに至るまで、誰もが自前の自動運転コンビニを使うようになるはずだと、開発チームは予想している。
「モービー・マート」のボー・ウー最高技術責任者は、世界が小売りの「大革命」の一歩手前にいると確信している。自動運転自動車、モバイル決済、データ分析、無線在庫管理など、既存技術の発展の方向性からすると、買い物経験を全面的に刷新するような、大きな可能性が待ち構えているというのだ。
「これで人のライフスタイルは変わると思うし、自分たちは世界を変えることになる」と、ウー氏は言う。
買い物というのは長いこと、街の中心部にあるチェーン店や百貨店、大規模ショッピングセンターでするものだったが、その勢いは減速しつつある。その一方で、新しい技術を取り入れた買い物の仕組みがいろいろと試されているが、いずれもまだかなりの初期段階にある。
自動運転の店舗が買い物客の指定する場所に無人でやって来る、あるいは自動で倉庫へ向かって在庫を補充するようになるまでには、超えなくてはならないハードルはたくさんある。無人運転自動車への規制がまず、その最たるものだ。
これまでのところ、2台の「モービー・マート」に買い手がついた。来年初めには、営業を開始する見通しだという。
その一方で、ほかにも新しい小売りの事業モデルが矢継ぎ早に登場している。いずれも、デジタル・テクノロジーの利点を現実世界に取り入れたものだ。
(リンク先に続きあり)
<英語記事 Disruptors: How May I Help You?>
移動式コンビニ「モービー・マート」
https://ichef.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/1234D/production/_98837547_forbbconly.jpg
ルーシー・フッカー、スージー・ベアーン
リアルな世界の実店舗が、インターネットに反撃している。
バーチャル店員はその手段のひとつだ。モバイル・ショップの方から、あなたのところへやってくることだってある。
世界を揺るがす小売り改革で、私たちの買い物の仕方が変わるのだろうか。
1. お店が向こうからやってくる
夜遅くに終演したコンサート会場から流れ出てくる観客の波。その人ごみの中に自分もいたとする。へとへとで、おなかはぺこぺこだ。家には食べ物が何もないと思いだした。でも絶望しなくてもいい。
アプリのボタンをぽちっと押すだけで、小さい電気自動車が近くの駐車場に静かに到着する。見た目はまるで透明なキャンピングカーだ。
入り口でスマートフォンをかざして、この店の中に入る。必要なものを選んで、またスマホをかざして外に出る。レジ係も店員もいない。牛乳の箱を足に落としても、片付ける人はいない。
上海ではこの「モービー・マート」の試運転がすでに実際に行われた。未来の買い物の形を示す、ひとつの可能性だ。自動運転ソフトウェアはまだベータ版で実装に至っていないし、確実な運転を実現するには人の手が必要だった。
しかし、コンセプトとしては形になったと、開発チームは力説する。スウェーデンのベンチャー企業「ウィーリーズ」が、中国の合肥工業大学と提携して、この自動運転コンビニの開発に取り組んでいる。いずれは小売り大手から小規模コミュニティーに至るまで、誰もが自前の自動運転コンビニを使うようになるはずだと、開発チームは予想している。
「モービー・マート」のボー・ウー最高技術責任者は、世界が小売りの「大革命」の一歩手前にいると確信している。自動運転自動車、モバイル決済、データ分析、無線在庫管理など、既存技術の発展の方向性からすると、買い物経験を全面的に刷新するような、大きな可能性が待ち構えているというのだ。
「これで人のライフスタイルは変わると思うし、自分たちは世界を変えることになる」と、ウー氏は言う。
買い物というのは長いこと、街の中心部にあるチェーン店や百貨店、大規模ショッピングセンターでするものだったが、その勢いは減速しつつある。その一方で、新しい技術を取り入れた買い物の仕組みがいろいろと試されているが、いずれもまだかなりの初期段階にある。
自動運転の店舗が買い物客の指定する場所に無人でやって来る、あるいは自動で倉庫へ向かって在庫を補充するようになるまでには、超えなくてはならないハードルはたくさんある。無人運転自動車への規制がまず、その最たるものだ。
これまでのところ、2台の「モービー・マート」に買い手がついた。来年初めには、営業を開始する見通しだという。
その一方で、ほかにも新しい小売りの事業モデルが矢継ぎ早に登場している。いずれも、デジタル・テクノロジーの利点を現実世界に取り入れたものだ。
(リンク先に続きあり)
<英語記事 Disruptors: How May I Help You?>
移動式コンビニ「モービー・マート」
https://ichef.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/1234D/production/_98837547_forbbconly.jpg