我々はプラスチックも飲んでいると...!
非営利ジャーナリズム団体であるOrb Mediaが新しく発表した研究結果によると、9つの国からサンプルされた259個のペットボトル飲料水をテストしたところ、242個のペットボトル飲料水から微小なプラスチック粒子、マイクロプラスチックの粒が発見されたそうです。9割以上のペットボトル飲料水にマイクロプラスチックが含まれていることになります。この結果を受けて、世界保健機構(WHO)がこの問題を検証することになりました。
海や魚などの生態系に含まれるマイクロプラスティックは年々その注目度を高めています。今回のテストではEvian、Aquafina、Dasani、San Pellegrinoといった大手ブランドのペットボトル飲料水にも軒並みプラスチックが含まれていたということで話題になっています。しかし、まだまだ研究の少ないこの分野です。水の中に含まれる微小のプラスチックを飲むと危険性があるという確実な証拠は出されていません。今回の研究者がプラスチック検知に使った方法はプラスチックにくっつく染料を使ったもので、飲料水ブランドのうち二社はこの方法はプラスチック検知として信頼できない方法であると主張しています。
Orb Mediaのレポートによると、ボトル入り飲料水の調査を行なったところ、世界全体で0.1ミリメートルレンジのプラスチックの粒子が1リットルあたり平均10.4個含まれていることがわかりました。
業界水準の赤外線顕微鏡を使って確認したところ、これらはプラスチックであると確認されたとのこと。さらに小さい粒子を対象にした場合、これよりもはるかに大きな数が発見されたとのことです。研究者たちはこれらもプラスチックである可能性が高いと述べています。さらに小さい粒子の世界規模での平均個数は1リットルごとに314.6個となっています。
しかしマイクロプラスチックは人体にどのような影響与えるのか、実際のところまだわかっていません。魚を食べる捕食者の場合、魚の中にプラスチック粒子が含まれていてもプラスチックは排泄物の中に混じって出てくることがわかっています。これまでの米Gizmodoの取材から分かっているのは、人体の健康に与える影響については、まだ多くの研究は行なわれていないということ。Orb Mediaのレポートでは、プラスチックの90%は排泄され、一部は身体の中に残ると述べられています。
プリマス海洋研究所の科学責任者であるMelanie Austenさんは「自分の食事の中にプラスチックが混じっていたら、生物学的に危ないのでは、と心配する理由は様々なものがあるでしょう。しかし多くはまだ推測の範囲を越えておらず、確実な証拠はまだたくさんは出ていません」と米Gizmodoに語りました。
またプラスチックの粒子がどうやって水の中に入ったのかは明確ではありません。「おそらく大気を通してでしょう」とStory of Stuffと呼ばれる組織の研究員であるAbigail Barrowsさんは英ガーディアンに語っています。人体への影響を具体的に指摘している研究は多くありませんが、マイクロプラスチックが何らかの免疫反応を人体で引き起こすはずだと仮説を立てている論文は出されているようです。そして「長期的にさらされることで問題は大きくなる可能性がある」とこの著者は述べています。この論文によると、この問題を理解するためにどのような研究が必要とされているかが示されており、「マイクロプラスチックが人体の健康に影響を与える可能性はあるものの、現在発見されている量はどのような影響を与えるか、それを見極めることが重要でしょう」と科学誌「Environmental Science and Technology」に昨年掲載されたこの論文の著者たちは述べています。
ガーディアンは次のように報道しています。
>>2以降に続く
3/24(土) 22:11
ギズモード・ジャパン
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180324-00010007-giz-sci
非営利ジャーナリズム団体であるOrb Mediaが新しく発表した研究結果によると、9つの国からサンプルされた259個のペットボトル飲料水をテストしたところ、242個のペットボトル飲料水から微小なプラスチック粒子、マイクロプラスチックの粒が発見されたそうです。9割以上のペットボトル飲料水にマイクロプラスチックが含まれていることになります。この結果を受けて、世界保健機構(WHO)がこの問題を検証することになりました。
海や魚などの生態系に含まれるマイクロプラスティックは年々その注目度を高めています。今回のテストではEvian、Aquafina、Dasani、San Pellegrinoといった大手ブランドのペットボトル飲料水にも軒並みプラスチックが含まれていたということで話題になっています。しかし、まだまだ研究の少ないこの分野です。水の中に含まれる微小のプラスチックを飲むと危険性があるという確実な証拠は出されていません。今回の研究者がプラスチック検知に使った方法はプラスチックにくっつく染料を使ったもので、飲料水ブランドのうち二社はこの方法はプラスチック検知として信頼できない方法であると主張しています。
Orb Mediaのレポートによると、ボトル入り飲料水の調査を行なったところ、世界全体で0.1ミリメートルレンジのプラスチックの粒子が1リットルあたり平均10.4個含まれていることがわかりました。
業界水準の赤外線顕微鏡を使って確認したところ、これらはプラスチックであると確認されたとのこと。さらに小さい粒子を対象にした場合、これよりもはるかに大きな数が発見されたとのことです。研究者たちはこれらもプラスチックである可能性が高いと述べています。さらに小さい粒子の世界規模での平均個数は1リットルごとに314.6個となっています。
しかしマイクロプラスチックは人体にどのような影響与えるのか、実際のところまだわかっていません。魚を食べる捕食者の場合、魚の中にプラスチック粒子が含まれていてもプラスチックは排泄物の中に混じって出てくることがわかっています。これまでの米Gizmodoの取材から分かっているのは、人体の健康に与える影響については、まだ多くの研究は行なわれていないということ。Orb Mediaのレポートでは、プラスチックの90%は排泄され、一部は身体の中に残ると述べられています。
プリマス海洋研究所の科学責任者であるMelanie Austenさんは「自分の食事の中にプラスチックが混じっていたら、生物学的に危ないのでは、と心配する理由は様々なものがあるでしょう。しかし多くはまだ推測の範囲を越えておらず、確実な証拠はまだたくさんは出ていません」と米Gizmodoに語りました。
またプラスチックの粒子がどうやって水の中に入ったのかは明確ではありません。「おそらく大気を通してでしょう」とStory of Stuffと呼ばれる組織の研究員であるAbigail Barrowsさんは英ガーディアンに語っています。人体への影響を具体的に指摘している研究は多くありませんが、マイクロプラスチックが何らかの免疫反応を人体で引き起こすはずだと仮説を立てている論文は出されているようです。そして「長期的にさらされることで問題は大きくなる可能性がある」とこの著者は述べています。この論文によると、この問題を理解するためにどのような研究が必要とされているかが示されており、「マイクロプラスチックが人体の健康に影響を与える可能性はあるものの、現在発見されている量はどのような影響を与えるか、それを見極めることが重要でしょう」と科学誌「Environmental Science and Technology」に昨年掲載されたこの論文の著者たちは述べています。
ガーディアンは次のように報道しています。
>>2以降に続く
3/24(土) 22:11
ギズモード・ジャパン
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180324-00010007-giz-sci