今回は、平成最後となる大学入試センター試験。「日本史B」では、平成年間の出来事を問う問題が初めて出題されたほか、元号を題材にした問題もあり、代々木ゼミナールの担当者は「5月の改元を控え、時事的な動きを意識した出題だろう」と話す。
平成の出来事を問う問題は、1990年代の日米の軍事・防衛関係について正しい文章の組み合わせを選ぶ内容で、湾岸戦争(91年)、PKO協力法の成立(92年)、新ガイドライン関連法の成立(99年)といった出来事の知識が問われた。代ゼミの担当者は「平成まで学習が届かなかった生徒は少なくないのでは」と話す。元号については都落ちした平氏が安徳天皇の元号を使い続けたことや、南北朝時代には二つの朝廷がそれぞれ元号を決めていたことなどを題材に、中世の政治と社会を問う出題だった。
日本史Bの問題はこれまでと異なり、写真や図版が一つもなく、文字情報だけだった。一方、「世界史B」や「地理B」は例年と同様、写真や地図が多数あった。
「現代社会」では、各国での自国優先・排外主義的な動向を挙げ、「歴史に学ぶことを忘れてはならない」と結んだ問題文や、英国の離脱で揺れる欧州連合(EU)について書かれた文章を素材とする問題が出た。また、英作家のジョージ・オーウェルが小説で警告した「監視社会」と、SNSを通じた個人情報の収集を比較し、プライバシーのあり方について聞く問題もあった。
「英語」では、絵に描かれる食べ物の割合を国ごとに比較したり、城への入場料などを一覧にしたりし、資料を読み解く問題があった。(山下知子)
2019年1月19日21時37分
朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM1M5GKQM1MUTIL00W.html
https://www.asahicom.jp/articles/images/c_AS20190119000855_comm.jpg
平成の出来事を問う問題は、1990年代の日米の軍事・防衛関係について正しい文章の組み合わせを選ぶ内容で、湾岸戦争(91年)、PKO協力法の成立(92年)、新ガイドライン関連法の成立(99年)といった出来事の知識が問われた。代ゼミの担当者は「平成まで学習が届かなかった生徒は少なくないのでは」と話す。元号については都落ちした平氏が安徳天皇の元号を使い続けたことや、南北朝時代には二つの朝廷がそれぞれ元号を決めていたことなどを題材に、中世の政治と社会を問う出題だった。
日本史Bの問題はこれまでと異なり、写真や図版が一つもなく、文字情報だけだった。一方、「世界史B」や「地理B」は例年と同様、写真や地図が多数あった。
「現代社会」では、各国での自国優先・排外主義的な動向を挙げ、「歴史に学ぶことを忘れてはならない」と結んだ問題文や、英国の離脱で揺れる欧州連合(EU)について書かれた文章を素材とする問題が出た。また、英作家のジョージ・オーウェルが小説で警告した「監視社会」と、SNSを通じた個人情報の収集を比較し、プライバシーのあり方について聞く問題もあった。
「英語」では、絵に描かれる食べ物の割合を国ごとに比較したり、城への入場料などを一覧にしたりし、資料を読み解く問題があった。(山下知子)
2019年1月19日21時37分
朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM1M5GKQM1MUTIL00W.html
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