世界経済の見通しを取りまとめているIMF=国際通貨基金は、
日本のことしのGDP=国内総生産の伸び率の見通しを、輸出の伸びが続くとして、
1%台前半のプラスに上向きに修正する方向で調整を進めています。

そのうえで、世界経済が拡大を続けるためには、各国が保護主義的な政策をとらないよう指摘する見通しです。
IMFは、今月20日からワシントンで開かれるG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議に
報告する最新の経済見通しの取りまとめを進めています。

関係者によりますと、IMFは、ことしの日本のGDPの伸び率の見通しを、
輸出の伸びが続くとして、ことし1月時点の0.8%のプラスから、
1%台前半のプラスに上向きに修正する方向で調整を進めています。

また、ことしのイギリスのGDPの伸び率の見通しも、
EU=ヨーロッパ連合から離脱を決めた影響が当初の見込みほど急には現れていないとして、
1.5%のプラスから、2%前後のプラスに上方修正する方向です。

ただ、IMFは、世界経済が拡大を続けるためには、各国が保護主義的な政策をとらないよう指摘するほか、
アメリカが軍事施設を攻撃したシリアなど、中東やアフリカの内戦による難民の増加についても、
先行きのリスクとして挙げる見通しになっています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170410/k10010942691000.html