NO4583 5月26日 『米議会議員エルドアンと大使をぼろくそ』 [2017年05月26日(Fri)]
http://blog.canpan.info/jig/archive/6235

つい最近、アメリカの下院議会外交問題委員会が開催された。そこでのメイン・テーマは、トルコのエルドアン大統領訪米時に、起こった事件だった。述べるまでもなく、エルドアン大統領のボデー・ガードが、
デモ隊に対して襲いかかり、多数を負傷させ、アメリカの警官も怪我をする、というものだった。

下院外交問題委員会で、ダナ・ローラバッチャー氏は『お前のようなやつを招く必要はない。トルコから招待するのであれば、民主主義を推進する人たちであり、その逆の連中ではない。エルドアンはイスラム
ファシズムを、トルコで進めようとしている。エルドアンは二度とアメリカに、招待してはならない。彼は我々の立ち位置とは逆で、我々とトルコ国民の敵だ。』と非難した。

記録されたビデオを見ると、エルドアン大統領が彼のボデー・ガードたちに対して、デモ隊を攻撃するよう指示しているのだ。しかも、ボデー・ガードたちがデモ隊を攻撃している様を、エルドアン大統領は
トルコ大使公邸の、バルコニーから眺めていたのだ。

ボデー・ガードたちの攻撃は、デモ隊だけではなく報道しようとしていた、ジャーナリストも襲ったのだ。以前、ブルッキング・インスチチュートで、エルドアン大統領が講演したときも、同じようにボデーガード
たちが、デモ隊を襲撃している、つまり、エルドアン大統領の体制は、ますます独裁的であり凶暴に、なって来ているということだ。

ローラバッチャー議員は、アメリカとトルコとの友好関係は終わったと語り、トルコ国民の民主的権利も、失われたと語っている。ロードアイランド選出のデイビッド・シシリーン議員も同じように『エルドアンは
デモ隊に猛犬を放ったのだ。』と非難している。

カリフォルニア選出のブラッド・シャーマン議員は『これはアメリカの主権に対する攻撃であり、在米トルコ大使は平気でうそを言った。彼は即刻追放されるべきだ。』と非難している。

こうしたアメリカの議員たちの、トルコとエルドアン大統領に対する、非難を聞いていると、もはやアメリカとトルコとの関係には、希望が全く持てなくなっていることがわかる。後はアメリカ政府が、具体的に
どんな対応を、トルコとエルドアン大統領に対して、採るかを待つのみだ。

EU・トルコの溝埋まらず 人権問題巡り首脳会談
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM25H9V_V20C17A5EAF000/

【ブリュッセル=共同】トルコのエルドアン大統領は25日、ブリュッセルの欧州連合(EU)本部でトゥスクEU大統領、ユンケル欧州委員長と会談した。強権姿勢を強める
EU加盟候補国トルコにEUは強い懸念を抱き、加盟交渉は滞っている。こうしたEUの姿勢にトルコは反発しているが、会談で溝は埋まらなかったもようだ。

トゥスク氏は「会談の中心は人権問題だった」とツイート。政権に批判的な記者や学者らの相次ぐ拘束や、死刑復活が取りざたされている問題を取り上げたとみられる。

EUは死刑を禁止しており、復活させれば加盟の道は閉ざされる。エルドアン氏はブリュッセル出発前に記者団に、トルコはEUに加盟を乞うつもりはないと述べていた。

一方、EUとトルコは経済関係や難民問題などで関係が深い。欧州委員会の報道官は会談後「EUとトルコは協力を続けなければならないし、続けるだろう」と話した。