5月16日 4時26分
埼玉県草加市の市立病院で保険適用に必要な国の基準を満たしていないのに子宮がんの腹くう鏡手術が繰り返し行われていた問題を検証する委員会の初会合が開かれ、今後、病院の管理体制や患者への対応が適切だったかなどを検証することを確認しました。
埼玉県の草加市立病院は、保険適用に必要な国の基準を満たしていないのに腹くう鏡を使った子宮がんの手術を繰り返し行っていたことが、ことし2月に明らかになりました。
15日夜は、この問題を受けて病院が設置した検証委員会の初会合が開かれ、医師や弁護士など有識者7人が出席しました。
会議は非公開で行われ、病院によりますと、去年までの10年間のカルテを調べたところ、検証の対象となる患者の数がこれまでより19人増えて88人に上ることが報告されました。
この病院では、手術を担当した医師が専門的なトレーニングを受けていなかったことも明らかになっていて、委員会では、今後、病院の管理体制や患者への対応が適切だったかなどを検証することを確認しました。
会合の終了後、和光大学の学長代行で検証委員会の井出健二郎委員長は「病院のコンプライアンスなどについて、予断を持たずに検証したい」と述べました。