■テーマは甘酸っぱい「青春の味」
考案した生徒は、商品開発を選択している小谷野彰太さんと村上輝さん、藤野歩樹さん、萩原萌衣さん、田島真紀さん。生徒がプランを考え事業所に売り込み、新商品を作るという授業の中から、新たなどら焼きが誕生した。
5人は文化祭で食べ物を売るため商品開発を始めた。だんごやまんじゅうなど手軽に食べられる和菓子の中でも日持ちするどら焼きにした。創業128年の歴史を数える浜岡屋に足を運ぶと、店内に並ぶ和菓子の美しさに驚き、それから和菓子に興味を持った生徒もいる。
花岡屋4代目岡部登さん(57)の妻美雪さん(55)は「どんな人に食べてもらうのか」「深谷らしさ」など目的を絞ってアイデアを出すようアドバイス。5人は若い人でも食べたくなり、年配者も青春時代を思い出してもらいたいとテーマを「青春の味」「初恋の味」に決めて取り組んできた。
どら焼きに挟むあんこもチョコレートや抹茶、ミルクなどいろいろ試し、生地にもバターを入れるなど試行錯誤を重ねた。努力が実ってあんは生徒から人気のカルピス、深谷特産の一つイチゴのジャムを使って、あんこの甘みがイチゴの酸味に包まれるどら焼きが誕生した。
藤野さんと小谷野さは「若い人向けに作りました。年配者には学生のころの恋を思い出してほしい」と話す。
どら焼きの生地は浜岡屋伝統のとら模様で、無添加なので体にも優しい。美雪さんは「浜岡屋128年の歴史と若者の発想を取り入れた、どら焼き。誰もが知っているカルピスの味にイチゴの酸味がマッチして、今までにない、どら焼きです」と評している。
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初恋の味
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浜岡屋と深谷商業高校の皆さん
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