近衛文麿は勝利の見込みの無い戦争は一刻も早くやめ、共産主義革命に備えるべきとしています。
これは戦況と内外政治情勢をみた的確な判断といえますが、米国は講和に応じる気はさらさらないこと、陸軍の動揺など重要な部分が欠けています。
昭和天皇は近衛文麿の上奏にある程度同調されるものの、陸軍の動揺を考慮して「もう一度戦火を挙げた上でないと、話はなかなか難しいと思う」と述べられています。
近衛は「そのような戦果が挙げられるとはとても思えません」と述べます。