https://www.cnn.co.jp/fringe/35151331.html


新型コロナウイルスの死者、男性の方が女性より多い理由とは
2020.03.25 Wed posted at 13:00 JST


(CNN) イタリアや中国など新型コロナウイルス感染症(COVID―19)の大規模感染が起きている国で、男性の死者が女性を上回る傾向にあることが分かった。専門家はその理由について、喫煙や飲酒などに起因する全般的な健康状態の悪さを指摘している。

イタリア国立衛生研究所によると、男性は新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出た患者のほぼ60%を占め、死者に占める割合は70%を超えている。韓国のように、女性の方が陽性患者の割合が多い国でさえも、死者の約54%を男性が占める。

なお、米政府は新型コロナウイルスに関する全米の統計を発表していない。


ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策調整官、デボラ・バークス医師は20日の記者会見でイタリアの懸念すべき傾向として、「男性の死亡率はあらゆる年齢層において、女性の2倍に上るらしい」と語った。

CNNは、20日の時点で症例数が多い世界20カ国が公表している統計を独自に分析した。この20カ国のうち、死者と感染者の両方について性別を明らかにしているのは中国、フランス、ドイツ、イラン、イタリア、韓国の6カ国のみだった。

この6カ国とも男性の方が死亡率が高く、最も高いイタリアでは女性10人に対して男性24人の割合だった。
平均すると、COVID―19と診断された男性が死亡する確率は女性に比べて50%高かった。

公衆衛生の専門家は以前から、COVID―19のような呼吸器系の疾患について、生物学的要因だけでなく生活習慣に起因するジェンダー的要因が、男女間の死亡率に重大な違いを生じさせている可能性を指摘していた。

2015年の世界統計によると、男性の喫煙者は女性の約5倍。男性のアルコール消費量も女性の約5倍に上る。こうした不健康なライフスタイルと慢性疾患の関係は、さまざまな研究で裏付けられている。
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