奈良市に本店がある南都銀行は、奈良県南部の黒滝村の支店を廃止する代わりに地元の郵便局に窓口業務の一部を委託することになり、26日から業務が始まりました。
銀行と郵便局が窓口業務で連携するのは全国で初めてです。

南都銀行は、支店などのうち、およそ20%にあたる30の店舗の再編を進めていて、店舗を廃止する地域では日本郵便と協定を結び、窓口業務の一部を郵便局に委託することを決めました。
その最初の委託が奈良県の黒滝郵便局で行われることになり、26日から窓口での業務が始まりました。
窓口では、住所変更や通帳の再発行などをしてもらえるほか、タブレットのテレビ通話で南都銀行の行員と話しながら口座の解約などもできます。
26日朝は、近くの村役場に勤める女性が窓口を訪れ、銀行の新しい通帳をつくっていました。
また、郵便局には銀行のATMも設置され、現金の預け入れや引き出しも行うことができます。
訪れた女性は、「銀行の支店がなくなると聞いたときは驚きましたが、いざ来てみると、郵便局も兼ねているので、便利だと思いました」と話していました。
日本郵便経営企画部の上杉充担当部長は、「郵便局のネットワークを生かし、銀行とも連携することで、過疎地域の利便性を高めていきたい」と話していました。
南都銀行経営企画部の林和秀統括次長は、「この日を迎えられ感無量です。運営状況を見ながらほかの郵便局での連携も検討していきたい」と話していました

03月26日 12時02分
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20200326/2050004071.html