活発な前線の影響で、東北地方で断続的に激しい雨が降っています。九州でも再び雨が強まる見込みで土砂災害や川の氾濫に厳重に警戒し、早めに安全を確保するようにしてください。
気象庁によりますと、活発な前線と日本海にある低気圧の影響で西日本から東北にかけての広い範囲で大気の状態が不安定になり、東北と九州で局地的に雨雲が発達しています。
午前4時半までの1時間には、▽岩手県遠野市で、31.5ミリの激しい雨を観測しました。これまでの雨で岩手県で「氾濫危険水位」を超えている川があります。
また11日夜から12日朝にかけては静岡県や神奈川県それに記録的な豪雨の被害を受けた熊本県や岐阜県、長野県で雨が強まり局地的に非常に激しい雨が降りました。
▽長野県では国土交通省が大鹿村に設置した雨量計で11日夜10時までの1時間に70ミリ、▽神奈川県では海老名市で11日夜11時半までの1時間に50.5ミリ、▽静岡県では国土交通省が裾野市に設置した雨量計で11日夜11時までの1時間に50ミリの非常に激しい雨を観測しました。
12日午前4時までの24時間に降った雨の量は、いずれも多いところで
▽熊本県で330ミリを超えたほか、
▽長野県で180ミリを超え、
▽宮崎県でも160ミリ近くになっています。
青森県、秋田県、岩手県、長野県、徳島県、佐賀県、熊本県、大分県、それに宮崎県では「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があり、土砂災害の危険性が高い状態が続いています。
今後の雨の見通しです。
前線と低気圧の影響で東北と九州北部では昼前にかけて局地的に雷を伴って激しい雨が降る見込みです。
記録的な豪雨の被害を受けた地域では、地盤が緩み川の堤防が傷んだ場所があり少ない雨量でも災害が発生する危険性が非常に高くなっています。
気象庁は、引き続き土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に警戒するよう呼びかけています。
今後、いったん雨が弱まったりやんだりしても油断することなく、早めに安全を確保するようにしてください。
ソース https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200712/k10012510871000.html