日中韓(CJK)の遺伝的分岐については、中国科学院大学によるこの論文がもっとも詳しい

Genetic structure, divergence and admixture of Han Chinese, Japanese and Korean populations
doi: https://doi.org/10.1186/s41065-018-0057-5


有用な論文にも関わらず、日本のメディアによる翻訳記事が一つもないのが嘆かわしいが
中国の学者たちは、「日中韓を遺伝的に識別することは十分に可能であり、この研究結果は医学に大きく役立つだろう」と結んでいる

しかし、それはあくまでミクロな視点(東アジア限定)でみた場合であり、マクロな視点(印欧・アフリカ大陸のクラスターを加えたPCA)でみれば、その差は確実に無視される
なかでも驚きなのが、ペアワイズ分岐時間の統計 CHB-KORの差が47 KOR-JPTの差が54 JPT-JPRKの差が79 JPT-CHBの差が122 となっている
現代日本人は琉球人よりも韓国人により近いと数値ではっきり示されている

ADMIXTURE分析では、緑色がSEAC(東南アジア・コンポーネント)、赤色がNEAC(北東アジア・コンポーネント)と説明されている
CHB・KORはどちらからも強く影響されている。これはどういうことだろうか?
人種議論では、よく「北方系」や「南方系」などの言葉が飛び交うが、日本人も韓国人もただの雑種に過ぎないというのが真相なのだろう

琉球人はよく南方系だと言われるが、グラフ上ではJPRKはもっともSEACの影響が低い
琉球大などの複数のゲノム論文ですでに指摘されていることだが、台湾原住民との交流は皆無であったということになる
寧ろ、南方モンゴロイド(CDX・Ami・Atayal)から、遺伝的に離れた位置にいるのが琉球人なのである

しかし、この論文が伝えようとしているのはそんなことではない
KORはCHBの亜種であり、JPTはそのKORの亜種に過ぎない、というのが真のメッセージだ
つまり現代科学のデータを用いた中華思想である。少なくとも私はそう受け取ったが