まあ、資本主義社会ではさ、大事なのはゼニの総量じゃなくて
回転なんだよねえ、回転数が早ければ早いほど車は早く進むのさ。

江戸時代より「金は天下の回り物」とはいえ、
あんまり回転が早いと、つまり好景気が過ぎると
まさにクラッシュ(!)したときが怖いんで
自動車でもスピードが早ければ早いほど事故は破局的になるんで
バブルの過熱を防ぐために好景気にセーブをかける機能もあるんだろうけどさ。

で、江戸っ子は「宵越しのゼニはもたねえ」とかイキって
見栄で散財してたもんだけど、法人税がageageで
稼いでもお国さんに持ってかれていくどこにも行けないNowhereだと
企業はですね、年度末じゃないけど計画的に散財するわけですよ。
いや散財とは人聞きが悪い。浪費もまた誰かの収入だ。
社員にゼニやったりボーナスに回したり福利厚生やったり
財テクやったり投資したり未来のために出すべし出すべしと
こうやってたわけですよ。今はねえけどな。

そりゃそうだ。法人税sagesageって消費税ageageの代償だけど
「ためこんでええよ」って話だから。当然内部留保ageageになるよね。
江戸っ子なら「野暮天のしみったれめ」と唾棄するような
どこにも行けない行かない死に金積み上げているわけでさ。
そんなデッドストックため込んでりゃ社会がデッドロックに乗り上げるよ。

いつもいってっけどゼニってのは人間でいやあ血流ですよ。
それがさ、一か所に遍在して循環しねえってんなら
これはさ、健全とは言えないだろ? 
企業は内部留保でウハウハでも家計労働者階級は慢性金欠病で素寒貧だ。
抹消部位だって、それこそ手足の先端だって血流がなけりゃあ
壊死して腐り落ちちまう。そのときに豊富に血があまってるところから
遅ればせながら血を送ったって時すでにお寿司だね。

この没落国がやってることってのはね、そういうことなんだよ。
政官財の上級国民どもの我利我利亡者の近視眼は恐るべきことだ。
ちっとは昭和の御世の高法人税時代のみんなが豊かだった時代の
金が循環していた好景気時代の先祖の爪の垢でも
茶碗一杯食ったらいいんじゃないかい?