長崎大学病院で「医療事故」 手術後の女性が死亡 遺族に謝罪|NHK 長崎県のニュース
10月25日 20時19分
長崎大学病院で「医療事故」 手術後の女性が死亡 遺族に謝罪
10月25日 20時19分
ことし7月、長崎大学病院で子宮体がんの手術を受けた50代の女性が退院後、患部の近くから出血し死亡していたことが大学病院への取材で分かりました。
大学病院は「医療事故」と判断し、遺族に謝罪しました。
長崎大学病院によりますと、ことし7月、県内に住む当時54歳の女性が、手術支援ロボット「ダビンチ」を使った子宮体がんの手術を受け、子宮をすべて摘出しました。
女性は翌月1日に退院しましたが、その3日後、自宅で下半身から大量に出血して意識不明の状態となり、近くの病院に搬送されましたが、出血性ショックのため亡くなったということです。
その後、大学病院が解剖を行った結果、患部の近くにある動脈におよそ2ミリの穴が空いていて、そこから大量に出血したとみられることが分かり、「医療事故」と判断しました。
また、執刀した医師は2人で、いずれも手術支援ロボットを使った手術の経験はあったということです。
大学病院は23日、関係者が遺族のもとを訪れて謝罪したということです。
今後は、原因を究明するために調査委員会を立ち上げるとともに、過失を伴う「医療過誤」にあたるかどうか調べることにしています。
長崎大学病院の中尾一彦院長は、「退院後に大量出血で亡くなり、病理解剖の結果、手術と関連が認められたため、医療事故と認定した。亡くなった患者さんやご遺族の方に誠に心苦しく申し訳なく思う。遺族は原因究明と再発防止を望まれており、早期に対応したい」と話していました。