アメリカのGPS衛星と組み合わせて利用することで、カーナビなどの性能を飛躍的に高める日本版のGPS衛星「みちびき」が、ことし6月1日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられることになりました。

「みちびき」は、アメリカのGPS衛星と同じように地上のカーナビなどが位置情報を得られる衛星で、一つの機体が1日当たり8時間程度、日本付近の上空にとどまる特殊な軌道を飛行します。

7年前に1号機が打ち上げられ、合わせて4機以上打ち上げられれば、常に複数の機体が日本付近の上空を飛行するようになり、実用的に使えるようになります。

アメリカのGPS衛星が誤差がおよそ10メートルあるのに対し、GPS衛星とみちびきを組み合わせて利用すれば誤差はわずか数センチ程度と、カーナビなどの性能を飛躍的に高めることになります。

このため、産業界では、自動車の自動走行やトラクターなどの農業用機械や建設現場の重機の自動操作、それに、ドローンによる自動での物資輸送など、新たな技術の開発につながると期待されています。

「みちびき」は、ことし、残る3機が続けて打ち上げられることになり、このうち最初の2号機が、6月1日に鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケットの34号機で打ち上げられることになりました。

日本版GPS衛星の「みちびき」は、ことしの3機の打ち上げに成功すれば、来年4月から実際の利用が始まることになっています。

4月10日 17時05分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170410/k10010943281000.html?utm_int=news-culture_contents_list-items_001

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