国内各地の寺社の門などに油のような液体が掛けられた事件で、すでに被害が確認されていた奈良県吉野町の世界遺産の金峯山寺(きんぶせんじ)本堂(蔵王堂、国宝)で、新たに6カ所の液体跡が見つかっていたことが15日、寺などへの取材で分かった。県警吉野署が事件との関連を調べている。

 寺によると、同寺では1日に本堂正面扉板など計4カ所で被害が見つかったが、5日に寺が調べ直した結果、新たに別の正面扉板に計6カ所の液体跡があることが分かったという。液体がまかれた時期は不明。

 寺社の液体被害をめぐっては、明治神宮(東京都渋谷区)で油のような液体をかけたとして、警視庁が建造物損壊などの容疑で中国国籍の女2人の逮捕状を取り、全国に指名手配している。吉野署は女2人の服装などの情報を同庁から得ており、寺に設置された防犯カメラの映像分析や液体の成分解析を進めるなどして関連を調べる。

http://www.sankei.com/west/news/170415/wst1704150067-n1.html