>>16
聖騎士ランスロット
「力で人を縛り付ける、そうしたローディスのやり方に問題がある、・・・そうは思わないのか?

暗黒騎士ランスロット
「縛り付けた覚えなどないな。彼らは力で支配されることを望んだのだ。

聖騎士ランスロット
「望んだだと?

暗黒騎士ランスロット
「そうだ。・・・世の中を見渡してみろ。どれだけの人間が自分だけの判断で物事を成し遂げるというのだ?自らの手を汚し、リスクを背負い、そして自分の足だけで歩いていく・・・。
 そんな奴がどれだけこの世の中にいるというのだ?

聖騎士ランスロット
「・・・・・・・・・。

暗黒騎士ランスロット
「・・・貴公らの革命を思い出してみよ。貴公らが血を流し、命を懸けて守った民はどうだ?
 自分の身を安全な場所におきながら勝手なことばかり言っていたのではないのか?

聖騎士ランスロット
「彼らは自分の生活を維持するだけで精一杯だったのだ・・・。

暗黒騎士ランスロット
「いや、違う。被害者でいるほうが楽なのだ。弱者だから不平を言うのではない。
 不満をこぼしたいからこそ弱者の立場に身を置くのだ。彼らは望んで『弱者』になるのだよ。

聖騎士ランスロット
「ばかな・・・。人には自分の人生を決定する権利がある。自由があるのだ!

暗黒騎士ランスロット
「わからぬか!本当の自由とは誰かに与えてもらうものではない。
 自分で勝ち取るものだ。しかし民は自分以外にそれを求める。
 自分では何もしないくせに権利だけは主張する。
 救世主の登場を今か、今かと待っているくせに、自分がその救世主になろうとはしない。
 それが民だっ!

聖騎士ランスロット
「人はそこまで怠惰な動物じゃない。ただ、我々ほど強くないだけだ。

暗黒騎士ランスロット
「・・・聖騎士よ、貴公は純粋すぎる。民に自分の夢を求めてはならない。支配者は与えるだけでよい。

聖騎士ランスロット
「何を与えるというのだ?

暗黒騎士ランスロット
「支配されるという特権をだっ!