国連は、アフリカの南スーダンの各地に政府軍と反政府勢力の武力衝突が拡大していて、多数の人々が避難を余儀なくされ、
民間人も殺害されているとして、双方に武力の使用を停止し、和平に向けた話し合いを行うよう強く呼びかけています。

国連が15日に出した緊急の声明などによりますと、南スーダンの各地に政府軍と反政府勢力の武力衝突が拡大しているということです。

このうち、北西部のワウでは今月になって新たな衝突が起きたため、1万3000人余りの住民がPKO=平和維持活動の部隊が警護するキャンプに避難したと指摘しています。
また、国連は、PKO部隊が現地でパトロールを行ったところ、民間人16人が殺害されたことも確認したと明らかにしています。

このほか、国連は、南スーダンではこれまでにない規模で食料が不足する事態が広がっていて、支援活動を強化しようとしている国連やNGOの援助関係者が襲撃され殺害される事件も相次ぐなど、
治安情勢がますます悪化していると報告しています。

このため、国連は政府軍と反政府勢力の双方に対し、直ちに武力の使用を停止して、一刻も早く和平に向けた話し合いを行うよう強く呼びかけました。

南スーダンでは、首都ジュバを拠点に陸上自衛隊の施設部隊もPKOに参加していますが、日本政府はことし5月末をめどに撤収させることを決めています。

配信 4月16日 22時05分

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