海外で得た犯罪収益を日本の金融機関でマネーロンダリング(資金洗浄)したとして、大阪府警などが組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)や詐欺の疑いで、ナイジェリア人や日本人の男女計14人を逮捕し、起訴されていたことが18日、府警への取材で分かった。確認された送金総額は約27億8千万円に上り、国内で摘発された資金洗浄事件としては最大規模とみられる。

大阪や兵庫など4府県警は同日、確認された送金総額のうち、平成26〜27年に米国など12カ国から約16億1千万円が国内の金融機関約40口座に送金され、約12億8千万円が引き出された分を裏付けて送検し、捜査を終えたと発表した。

府警によると、送金されたのは、海外の犯罪グループが米国やカナダなどの企業の取引先になりすました「ビジネスメール詐欺」などの被害金。自動車部品などの「商品購入代」と装うなどして日本の口座に振り込まれていた。

逮捕されたナイジェリア人は、指示役とみられる輸出貿易業のウデネウ・オケチュク被告(56)=三重県鈴鹿市高塚町、同罪で公判中=ら30〜56歳の6人。日本人は43〜72歳の男女8人で、いずれも出金役だったという。

http://www.sankei.com/smp/west/news/170418/wst1704180073-s1.html