4月20日、札幌市内の小中学校では17校で学年・学級閉鎖となっています。これは2016年の同じ期間で見るとほぼ2倍の数になります。

 この原因は、インフルエンザ。冬に流行するイメージのインフルエンザに、いま何が起きているのでしょうか。

 札幌市豊平区の南月寒小学校。4月17日から順次、1年生〜3年生の、計6クラスでインフルエンザの児童が確認され、
学級閉鎖が相次いでいます。

 一部の教師も体調不良を訴えるという、2016年4月には、なかった事態となっています。

 実は、この傾向は北海道で広く起きていて、浦河と留萌保健所管内で"警報"が。

 千歳市や北見市、網走市など、5つの保健所管内で、注意報レベルです。1医療機関あたりの報告数7.58は、
全国平均5.06を上回り、いまだ流行が続いているのです。

 病院には連日、発熱の症状を訴える子どもが訪れています。

 母親:「保育園で、はやっていて、母親の間でも出ている」

 母親:「私の職場で、はやっていて。(春に)まさかって感じ」

 2日前から、39度の高熱が出たという、2歳の女の子。念のため検査をした結果・・・。

 医師:「(インフル)A型ですね…。

 母親;「予防接種してたけどなった。新年度になって環境が変わって気が緩んで、体調管理ができていなかったかも」

 冬のイメージが強いインフルエンザ。感染者の傾向は、A型からB型に移行しているということですが、なぜ春になっても流行が続いているのでしょうか。

 円山ため小児科 多米淳院長:「今季は2〜3月に大きな流行がなかった。かからなかった人がかかっている。だらだら続いているのが特徴」

 流行して一気に収束しないため、感染者が常にいる状態が、原因の一つと言えそうです。また、4月ならではの背景も。

 円山ため小児科 多米淳院長:「乾燥するとウイルスは活発になるし、学校が始まって2週間くらい。子どもにストレスがかかってくるのも重なっている印象」

 春先の北海道は、冬に引き続き乾燥状態が続き、ウイルスが勢いを保てる環境がまだ整っているのです。

 また、寒暖差による体へのストレスや、新入学や新生活などで、精神的にストレスがかかることも、抵抗力を下げる要因といえそうです。

 円山ため小児科 多米淳院長:「5か月くらいがワクチンの効果と言われている。10月〜11月に予防接種をした人は効果は薄れてくるので、
流行期じゃないという考えがあると、(対策が)手薄になってくるかもしれないので、もう一度、手洗いなどきちんとしたほうがいい」

UHB 北海道文化放送
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