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【4月21日 時事通信社】ロンドン中心部の英国会議事堂周辺で起きたテロから22日で1カ月。車で無差別に人をひき殺す「暴走テロ」は、車さえあれば比較的容易に実行できるだけに阻止が難しく、当局は対策に頭を悩ませている。英警察は暴走車の運転手を射殺できるよう規則を改めたが、同種のテロが繰り返される恐れは否定できない。

 英警察署長評議会は20日、車を使ったテロに関連し、運転者を即時射殺するよう全国の要員に指示を出したと発表した。これまでは、周囲への危険から動いている車両への発砲は禁止されていたが、犠牲者5人を出した議会テロを受けて方針を転換した。

 英国では、一部を除き、警官は通常、武器を所持していないが、評議会によれば、今後は武装警官の数を大幅に増やす計画。また、武装警官が携帯する銃弾についても、ドアや窓を貫通できる強力なものに変更したという。

 評議会の武装警備担当サイモン・チェスターマン氏は「車が武器として使われたら、特に大きなトラックなど場合、止めるためにできることは限られ、運転手を射殺する必要が生じる」と指摘した。だが、欧州各地で相次ぐ「車両テロ」にどの程度の抑止効果を持つかは不透明だ。(c)時事通信社

2017/04/21 14:24(英国)