奄美市にある病院でうつ病の治療や催眠導入剤として使われる向精神薬7万3000錠余りが無くなっていたことがわかりました。
病院では警察や保健所に届けるとともに職員から事情を聞くなどして無くなった原因を調べています。
向精神薬が無くなっていたことがわかったのは奄美市にある奄美病院です。

21日、病院が記者会見を行い発表したところによりますと、先月、薬剤師が在庫を確認した際、向精神薬の数が足りないことに気づき病院が
平成24年4月から先月までの5年間の記録と照合したところあわせて7万3000錠余りが無くなっていることがわかったということです。

無くなっていた錠剤はいずれもうつ病の治療や催眠導入剤として使われる2種類の向精神薬で、依存性が強いほか大量に服用すると意識障害が起きる可能性もあるということです。
病院では、こうした錠剤を薬局の中にある倉庫に鍵をかけて保管し、4人の薬剤師がそれぞれ1本の鍵を管理していたほか病院の総務課でも1本を管理し当直の看護師などが薬を出す場合には総務課から借り出して使っていたということです。

病院によりますと、これまでのところ薬が原因と見られる健康被害の情報などは入っていないということで、病院では薬の紛失について警察や保健所に届けるとともに職員から聞き取り調査をして無くなった原因を調べています。
記者会見で奄美病院の管理者を務める杉本東一医師は「地域や患者のみなさんにおわび申し上げます」と謝罪するとともに「管理体制に責任を感じており、原因の解明と再発防止に努めます」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/5055761271.html