https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170501-00000064-jij-asia

オーストラリアでサメによる襲撃事故が増え、間引きの是非をめぐる
論争が再燃している。

一部住民は「安心して泳げない」と不安がり、間引き解禁に支持が
広がるが、サメ保護を重視する反対論も根強く、実現は不透明だ。

研究団体によると、昨年のサメ襲撃事故は24件確認され、10年前に比べ
2.4倍に急増。死亡事故も増えており、4月には西オーストラリア州
エスペランスで、サーフィンをしていた少女(17)が家族の目前でサメに襲われ、
亡くなった。過去1年間で3件目の死亡事故だった。

事故増加の要因として、サメ生息数やマリンスポーツ人口の増加、
気候変動による海水温度上昇などが指摘される。現地紙によれば、
フライデンバーグ環境相は「人命保護が第一で、サメ保護は二の次」と述べ、
間引きに前向きな考えを示した。

一方、環境保護団体グリーンピースは、人を襲う凶暴なホホジロザメは
絶滅が危惧され、保護が必要だと反論。遊泳者は自己責任で海に入るべきだ
とも訴えた。西オーストラリア州当局は今のところ、間引き禁止を維持する考えだ。