奈良市の奈良公園にイノシシが多数出没し、国の天然記念物のシカが主食にする芝を荒らす被害が広がっている。

公園の景観悪化につながるだけでなく、イノシシが人に危害を及ぼす恐れもあるとして、公園を管理する奈良県は対策に頭を悩ませている。

 県奈良公園事務所によると、被害が増えたのは最近2年ほどで、広さ約660ヘクタールの公園は各所で芝がめくれ、地面がでこぼこになっている。特に西側の東大寺南大門、転害てがい門周辺で被害が目立ち、数メートル四方に及ぶ部分もある。イノシシが地面を掘り起こし、ミミズを取っているのが原因だ。

 2016年度に周辺の山間地で捕獲されたイノシシは、15年度の2・3倍に上る約140頭。近年、山間地の広葉樹が甲虫の繁殖で枯死する「ナラ枯れ」が進む影響で木の実などが不足し、公園を餌場にし始めたらしい。お目当てはミミズやシカが好む公園内のドングリで、餌を与える観光客もいるとみられる。

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2017/5/1 16:00 読売新聞

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