図書館が所蔵する学校の記念誌などの切り取り被害が拡大している。名古屋市は7日、新たに学校史など13冊の計154ページが切り取られたり、破られていたと発表した。
富山県も2冊計58ページの被害を確認した。部活動などのスナップ写真や、集合写真の部分が多く被害を受けているという。

同様の被害は東海、北陸で多く、これまでに富山、福井、岐阜、愛知、三重の5県で計213冊(1852ページ)以上に上っている。

だれが、何のために切り取っていったのか。被害のあった図書館の担当者たちは、首をひねっている。
13冊154ページの被害が新たに判明した名古屋市立鶴舞中央図書館の担当者は「まったく目的が想像できない」と絶句。

2冊58ページの被害が確認された富山県立図書館の副館長は「カラーコピーも1枚80円でできる。値段が高いのか。
その写真を他人に見られたくない人が破っていくのか。何のためか、想像がつかない」と話した。

鶴舞中央図書館では、1972〜2000年発行の学校史や記念史が被害に遭った。同館を含む市立図書館3館では、2日の点検で7冊8ページの被害が確認されていた。
鶴舞中央図書館ではその後の点検で新たに7冊154ページが切り取られたり、破かれていた。7

7冊は自由に閲覧できる状態だったといい、「一気に20ページが切り取られた本もある。2日の点検で見落としていたのか、その後に被害に遭ったのかは分からない」と困惑気味だった。

普段の切り取り被害では、「料理レシピ、手芸の型紙、雑誌の芸能人の写真、クーポン券が多い」という。
しかし、今回切り取られた部分は、集合写真や部活動の様子などが写った写真などが大半だった。県警に被害届を提出。県警が器物損壊容疑で捜査する。

富山県立図書館では、88年発行の「富山医科薬科大学整形外科学教室10年史」と、77年発行の県立高校の学校史が被害(15年4月に確認)に遭った。
いずれも集合写真や行事の写真が切り取られていたが、「10年史」の方では診療統計、年表なども34ページにわたって切り取られていた。貸し出し履歴はなく、館内閲覧時に被害を受けたとみられている。

◆器物損壊罪 刑法第261条で定められ、他人の物を損壊した者は、3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料に処する。
都内の図書館などで「アンネの日記」や関連本300冊以上が破られた事件では、警視庁が14年3月、30代の男を器物損壊の疑いで逮捕した(不起訴処分)。

一部が切り取られた愛知県図書館所蔵の学校史(共同)
http://www.nikkansports.com/general/news/img/sk-yabu-sy20170508-w300_0.jpg

配信 2017年5月8日9時9分

日刊スポーツ
http://www.nikkansports.com/general/news/1819927.html

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【岐阜】県図書館所蔵の小中学校の学校史、集合写真切り取り被害 計約120ページ
http://asahi.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1493613660/