旭労災病院(愛知県尾張旭市)の研究チームが、全国で働く男女207人を調べると、月曜午前は他の曜日と比べ、心臓にかかる負荷が高まっていることが分かった。
休み明けの仕事のストレスが原因とみられる。月曜午前は労働者の心筋梗塞や脳卒中の発症が多いとされており、木村玄次郎病院長は「心疾患などを減らすためには、月曜の仕事量を減らすべきだ」としている。

調査対象は、主に全国の労災病院で働く男女で、平均年齢は約51歳。平日に働く人たちで、夜勤従事者や既往症のある人は含んでいない。

チームは2015〜16年、月曜と金曜、休日(土曜か日曜)のそれぞれ4回、血圧や脈拍を測定した。
いわゆる「上の血圧」に心拍数を掛けた「ダブル・プロダクト」の変化を調べた結果、月曜午前10時の数値が、金曜や休日の同じ時間帯よりも高くなった。
起床時や就寝前の数値は、曜日による大きな違いがなかった。

木村氏によると、月曜午前に労働者の心疾患や脳血管疾患が多いことは知られていたが、原因は不明だったという。
チームは今後、仕事のストレスが心臓に及ぼす影響を調べる。〔共同〕

配信 2017/5/9 11:33

日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG09H0O_Z00C17A5CR0000/