国立がん研究センター(東京)は10日、小児や若い世代のがん患者に対し、がん免疫治療薬「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)を使う臨床試験(治験)を始めたと発表した。

 小児や若い世代のがんを対象としたオプジーボの治験は国内初となる。

 対象の病気は、神経芽腫など固形の小児がん(脳腫瘍は除く)とホジキンリンパ腫のうち、化学療法で十分な効果が得られなかったもの。難治性の固形の小児がんは、現時点で効果が期待されている薬はほとんどない。今回の治験では、こうした種類のがん患者(1〜24歳)を対象にオプジーボを投与する。安全性が確認されれば、固形の小児がんの薬剤開発を進める。すでに成人では承認されているホジキンリンパ腫は、小児への適用拡大を目指す。

 小児がんは希少な疾患が多く、発症する人数は少ない。患者を集めるのが難しいため、同センター中央病院(東京)で、医師が治験の責任者となる形で実施する。

2017/5/10 20:03 読売新聞
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