【ワシントン=三井誠】米航空宇宙局(NASA)は12日、開発中の新型宇宙船「オリオン」を載せる大型ロケット「SLS」の最初の打ち上げは予定通り無人で行うと発表した。

 トランプ政権の意向で初打ち上げに宇宙飛行士を乗せる可能性を検討してきたが、有人に計画を変える場合はさらに6億〜9億ドル(約700億〜1000億円)が必要で、予算的な制約などから困難と判断した。

 開発の遅れから、打ち上げは現状の計画を維持しても、予定より1年遅れの2019年になる見込みという。月を回って着陸せずに地球に戻る計画で、21〜23年の月周辺への有人飛行に向けての試験飛行となる。

 トランプ大統領は1期目(17〜21年)に月への有人飛行を狙ったとみられるが、断念させられた形となった。

2017/5/13 13:59 読売新聞
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