ソース元、日刊ゲンダイDIGITAL 5/17(水) 9:26
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170517-00000016-nkgendai-hlth

「たかが便秘なんて」と軽く考えていないだろうか? 近年、便秘が寿命に影響を与えるとの研究結果が報告されている。しかし、間違った対策はまだまだ多く、非専門医がその“蔓延”に一役買っている可能性もある。

便秘を改善するには何を知っておくべきか? 便秘に悩む患者が全国から集まる「指扇病院」(さいたま市)の副院長で、排便機能センター長を務める味村俊樹医師に話を聞いた。

@すべての便秘に食物繊維が効くわけではない

「便秘には食物繊維」は“常識”のようになっているが……。

「食物繊維不足が原因の便秘であれば、必要量の摂取が大切です。しかし、食物繊維以外が原因の便秘は、摂取しても改善はほぼ見られません」

これを示す興味深い研究結果がある。便秘患者147人を原因ごとにグループ分けし、食物繊維を投与したところ、食物繊維の摂取量が少ないグループは、便秘の治癒率が70%超と高かった。

一方、食物繊維の摂取量には問題ないが、大腸の蠕動運動が少なく排便回数が減少しているグループでは治癒率0%、直腸や肛門の機能や構造に異常があるグループでは治癒率4%だった。

A下剤は毎日服用

食物繊維が効かない便秘にはどういう対策が有効か? その前に、まずは原因ごとの便秘のタイプを押さえたい。

便秘は「排便回数減少型」と「排便困難型」に分かれる。前者の排便回数減少型には、「食物繊維の摂取量が少ない」タイプと「蠕動運動の回数が少ない、あるいは弱い」タイプがある。

後者の排便困難型にも、「便が硬い」タイプと「肛門や直腸の機能・構造に異常がある」タイプがある。つまり、便秘とひとくくりで捉えがちだが4タイプあり、それぞれに応じた対策が求められるのだ。