福岡市・天神の駐車場で現金約3億8400万円が奪われた事件で、容疑者の3人組の男が逃走に使ったとみられる
白いワンボックスカーが事件の約1週間前に神奈川県内で高速道路に入り、福岡市に向かっていたことが
19日、捜査関係者への取材で分かった。この車は廃車処分されていた車を再利用していた可能性が高いことも判明した。

 捜査関係者によると、事件が起きた4月20日の約1週間前、逃走車と特徴が一致する車が神奈川県から高速道に入る様子が
防犯カメラに写っていた。その後、車は愛知県、大阪府、広島県、山口県を経由して福岡市に入ったことも、各所に設置された
防犯カメラ映像などで確認できたという。

 また、県警が福岡県内で押収した車を調べたところ、車台番号が削られ、車内の指紋が入念に拭き取られるなど
証拠隠滅した跡があったことが判明。ナンバープレートも外されていた。

 車は2003〜05年に販売されたホンダの「ステップワゴン」で、逃走中に複数の防犯カメラに写っていた車と同じ型式。
この型式の車の盗難届は確認されておらず、廃車処分された車が使われた可能性が高いという。
県警は綿密に計画された犯行とみて、逃走ルートなどを調べている。

 事件は4月20日昼すぎに発生。会社員男性(29)が駐車場近くのみずほ銀行福岡支店で現金を引き出し、約50メートル離れた
駐車場で現金入りスーツケースを車に積み込もうとしたところ、背後から複数の男に襲われた。

 西日本新聞
 https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/329700/