むしろ息子の氏真の、「生きる力」の強さこそ特筆すべき。

戦国大名としては滅んだが、他人に馬鹿にされることも恥と思わず、
嫁の実家に居候したりして天寿を全うし、息子の代には江戸幕府の
高家旗本として返り咲いた。

その後、維新まで家名は続き、明治になって跡取りが早世したので
断絶したが、見事に武士の時代を生き抜いたのは立派なもの。

人間、天寿を全うして、しかも子孫も繁栄したのなら、それだけで
大成功ではないか。
栄華を極めなくても、生きているだけで儲けもの。

何があっても悲観して自殺したりしない。
現代人が範とすべきは、氏真の方だね。