ソース元、産経新聞 5/19(金) 11:05
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170519-00000522-san-soci

東京オリンピック・パラリンピックで水上交通に活用が期待される都内の河川で、水上バイクの問題航行が後を絶たない。

マリンレジャーの季節になると、縦横無尽に河川を疾走する水上バイクが見受けられ、関係団体が危機感を募らせている。

戦後間もない時代に制定された条例で規制が追いついてなく、警視庁は、バイクの航行制限やマリーナ側の安全管理義務を盛り込もうと、条例改正の準備を加速する。(社会部 加藤園子)

東京湾に注ぐ中川。大型連休に差し掛かった4月末、何台もの水上バイクのエンジン音が響いた。近くで聞いていた女性(62)は、「マフラーを付けていないので激しい爆音がしていた。

蛇行運転をしたり岸壁すれすれを走ったりするから危ない」とあきれる。水上バイクのマナーの悪さは以前から指摘されていた。

警視庁が昨年、都内7つの河川や運河で行った調査では、航行していた水上バイクの38%(397隻)で、複数隻の並走▽他船への急接近▽周辺に影響を与える引き波−などといった危険な航行があった。

また、都内8カ所のマリーナでは、安全教育や出航届を徹底していないマリーナが複数あったほか、半数のマリーナで酒を販売していた。

実際に、うち1カ所のマリーナでは47%(60人)が飲酒後に運転していた。隅田川では10年近く前から悪質マナーの水上バイクが目立ち関係者を悩ませてる。

隅田川沿いの事業者らでつくる屋形船東京都協同組合の佐藤勉理事長は、「船が横揺れするくらいの引き波を立てるので危険。

注意すると『うるせえ!』と言い返したり、入れ墨、タバコ、ラジカセの大音量をひけらかしたりする者もいる」とマナーの悪化を指摘する。