昨年4月の熊本地震で、地震前には住民の約7割が地震を起こした活断層の存在自体を知らなかったことが、文部科学省のアンケート調査で分かった。

 千葉市内で開かれている日本地球惑星科学連合大会で、20日に発表された。

 調査は昨年11〜12月、熊本市や熊本県益城ましき町など大きな地震被害が出た14市町村で実施。18歳以上の男女7000人にアンケートし、うち3272人から回答を得た。「活断層で地震が起こると思っていたか」という質問に対し、69・7%が「(地震前は)活断層の存在を知らなかった」と回答。活断層を知っていた人でも、6割近くが「地震はたぶん起きない」と認識していたという。

 気象庁は、前震があった4月14日の翌日、「3日以内に震度6弱以上の余震が発生する確率は20%」と発表したが、リスクが正しく伝わらず、16日に本震が発生するまで3割以上の人が「大きな余震は起こらない」と考えていたことも分かった。

(ここまで404文字 / 残り101文字)
続きは会員登録が必要です。

2017/5/22 8:44 読売新聞
http://yomiuri.co.jp/science/20170522-OYT1T50010.html