僕らの頃の田舎の(公立)高校の先生達は、

「青年には人生の勉強が必要で、答えを暗記する勉強なんて、ナンセンス」と
言っていた。でも、現実に医学部に入るにはとにかく暗記が必要で、だから
僕を含め医学部受験生は皆、取り敢えず答えを暗記して大学に入った。
「答えのない問題は大学に入ってから考えよう」と思っていた。
でも、次の国家試験もまた答えの暗記で、研修医の勉強もマニュアルや
論文の暗記で、その次も・・と暗記してる内に50歳を過ぎてしまっていました。

で、この頃反省するに、「暗記をしてモノマネが幾ら上手くなっても、それ
では並み以下の評価しか得られない」と言う事だ。
これは現代社会では当たり前の話で、つまり、充実した人生を目指す為には
、独創力、イノベイション、が大切なのです。


僕は気づくのが実に遅かった。まあどの業界も、大学偏差値は業績とは
全く関係がない、と言うのが現状ではないだろうか。


答えの出ている問題なんて、実際の人生の問題のうちごくごく小さい部分
なのだと思う。で、数年前から「答えのない問題」を考えなくちゃとあせ
ってはいる。でも、40年前に棚上げした問題がいったい何だったかも既に
忘れているから作業は大変なのです。
高校の校長が、朝礼に単語帳を持ってきた僕に言った言葉、「今の時期に
しか悩めない問題があるんだけどなあ・・」をこの頃良く思い出すかな。