南国の果物として日本でもおなじみのマンゴーは、南アジア原産のウルシ科の植物だ。
高さ10メートルを超すこの常緑樹は、仏教で「神聖な木」とあがめられ、インドでは紀元前から栽培されてきた。

 このマンゴーの種子が肥満を防いでくれるかもしれないということが、最近わかってきた。

 大阪市立大の小島明子准教授(51)(栄養機能科学)の研究だ。マンゴーの種子の硬い殻を割り、
中身を取り出してラットに与えたところ、脂肪を作る「GPDH」(グリセロール3リン酸デヒドロゲナーゼ)
という酵素の働きが抑えられたという。

 ところが、そんな種子も、マンゴーを生産している東南アジアの国々では、
産業廃棄物として捨てられているらしい。

 小島さんは数年前、タイを訪れたある企業の関係者からそのことを知らされた。
現地では、マンゴーの実をジュースやドライフルーツに加工して販売しているが、
その際、種子は不用だとして廃棄。山積みになっているそうだ。

 「ごみとして捨てられているが、実はお宝」と小島さん。将来、有効利用される日がくるかもしれない

読売新聞(ヨミドクター) 5/24(水) 12:10配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170524-00010000-yomidr-sctch
大阪市立大理学部付属植物園で育てられているマンゴーの木(大阪府交野市で)
https://amd.c.yimg.jp/amd/20170524-00010000-yomidr-000-2-view.jpg