5月31日 8時44分NHKWeb

38年前にアメリカ史上最悪の原発事故が起きたスリーマイル島原子力発電所で、事故を起こしたのとは別の原子炉の運転が、採算性の悪化から
再来年に停止され、発電所自体が閉鎖される見通しになりました。

アメリカ東部、ペンシルベニア州にあるスリーマイル島原発では、1979年に2号機で核燃料が溶け落ちるメルトダウンが起きて、放射性物質が
漏れ出すアメリカ史上最悪の原発事故があり、その後、2号機では廃炉に向けた作業が行われましたが、1号機では、運転が続けられていました。

原発を運営する会社によりますと、1974年に運転を開始したスリーマイル島原発1号機は、2034年まで運転の免許が出されているものの、
競合する天然ガスなどのエネルギー価格が低い状態が続き、政府からの支援も得られないため、採算性が悪化しており、このままでは運転を
続けられないとして再来年、2019年9月末をめどに運転を停止し、廃炉にすることを明らかにしました。これにより、スリーマイル島原発は閉鎖される
見通しです。

アメリカは、およそ100基が稼働する世界最大の原発大国ですが、エネルギー価格の低下や、6年前の東京電力福島第一原発事故のあと
、新たな安全強化策にコストがかかるようになったことで、採算性が悪化しているとして原発の廃炉や廃炉の決定が相次いでいます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170531/k10011001021000.html