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【5月31日 AFP】オーストラリア東部沖の深海で、「顔のない魚」など奇妙かつその大半が新種とみられる生物が、研究航海で複数見つかっている。

 今月15日から始まった調査船「インベスティゲーター(Investigator)」号による研究航海で、科学者らは1か月にわたって、水深4000メートルもある豪東部沖の暗く冷たい深海に生息する生物の調査などを行っている。

 これまでの航海で科学者らは、1873年にパプアニューギニア沖で英海軍の海洋調査船「チャレンジャー(HMS Challenger)」の乗組員によって過去に一度だけ記録されている、奇妙な「顔のない魚」を発見した。

 ミュージアム・ビクトリア(Museums Victoria)の上席研究員であり、今回の航海でインベスティゲーター号の主任研究員を務めるティム・オハラ(Tim O'Hara)氏は「この魚には目や明確な鼻孔がなく、口は下面にある」と語り、深海はあまりに暗いため、生物は目を持っていなかったり、生物発光によって自ら光を発したりすると付け加えた。

 これまでの航海では他にも、鮮やかな赤色のイチョウガニ、フサアンコウや目が退化したウミグモなどが採取された。またケイ素(ガラス)でできた骨針を振り回し、小型の甲殻類を引っ掛けて捕食する肉食性の海綿動物も発見されている。

 オハラ氏はAFPの取材に対し、今回の調査海域は地球上で最も未知の環境だと語った。(c)AFP

2017/05/31 23:11(シドニー/オーストラリア)

オーストラリア東部沖の深海から採取された「顔のない魚」。豪ミュージアム・ビクトリア提供(撮影日不明、2017年5月31日提供)。(c)AFP/MUSEUMS VICTORIA/JOHN POGONOSKI
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