介護福祉士を目指す外国人急増 その理由とは?
更新:05/30 19:50
http://www.mbs.jp/news/kansai/20170530/00000062.shtml

 介護現場で人材が足りない問題はもはや待ったなしです。そんな中、国家資格である「介護福祉士」を目指す外国人が急増しています。実際に教育現場を取材すると、未来の介護のカタチが見えてきました。

 大阪市阿倍野区にある関西社会福祉専門学校。生徒はみな国家資格「介護福祉士」の取得を目指していて、去年から外国人の数が急増しました。

 Q.外国の方は手を挙げて…ちなみにみなさんの出身は?
 「ベトナムです」
 Q.ベトナムの方は?
 「ほとんどベトナムの方」

 今年の新入生60人のうち30人が外国人で、ほとんどがベトナム人。授業はもちろん日本語ですが留学生のみなさんの日本語レベルは…。

 「(施設の)利用者の方の生活はリズムを崩さないことが大切です」(教科書を読む留学生)

 と、なかなかのもの。

 Q.日本語はどれくらい勉強?
 「私は1年間」
 「私は半年」
 「私も半年」
 Q.漢字書けるんですか?字は僕よりきれいです

 彼女たちのように、介護福祉士を目指す外国人が急に増えたのには理由があります。

 「昨年の11月に一部入管法が改正されて『介護福祉士』という国家資格を取得すれば、『介護』という就労ビザが下りる」(関西社会福祉専門学校 山本容平学校長)

 外国人の滞在期間や活動内容を定めた「在留資格」。国は去年、法律を改正して「介護福祉士」の資格を取れば、生涯日本に住み働けるようになったのです。

 日本を目指す外国の若者は増えるはず。そう見越してこの学校では、学校長自らがベトナムの日本語学校を訪れてPR。狙いは的中し、想定以上の生徒が応募してきたのです。ではなぜ、ベトナムの若者たちは日本で介護福祉士を目指そうと思ったのでしょうか?

 「どんな仕事に就職したら日本に長くいられるか、『介護』が出てきたからそれはひとつの理由です」(ベトナム人生徒)
 「卒業したら就職したい。長い時間、日本で働きたい」

 外国人に支えられる日本の介護。そんな未来はすぐそこまで来ています。