絶滅が心配されている食虫植物イシモチソウ(モウセンゴケ科)が、和歌山県紀南地方の土手や草むらなどで白い花を咲かせている。腺毛の生えた三日月形の葉で昆虫を捕らえる。

イシモチソウは、茎の高さが10〜25センチほどの多年草。腺毛から出る粘液で捕らえた虫を葉で巻き込んでゆっくりと消化吸収する。和名は、腺毛の粘着力が強く、小石でもくっつけるということから名付けられた。

県立自然博物館によると、もともと自生地が限られており、紀北では昔は生えていたが、今は見られなくなったという話を聞くという。乾燥化など環境変化が原因と考えられている。県のレッドデータブックで絶滅危惧1B類、環境省のレッドリストで準絶滅危惧に分類されている。

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【白い花を咲かせ腺毛の生えた葉で昆虫を捕るイシモチソウ(和歌山県田辺市で)】
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紀伊民報
(2017年6月3日更新)
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