青森市の青森県営浅虫水族館が、難しいとされるオオカミウオの稚魚の飼育に取り組んでいる。

 水族館での産卵自体が珍しく、餌を工夫するなど試行錯誤を続けている。

 オオカミウオは、オホーツク海など冷たい海に生息する。「恐ろしい顔立ち」が特徴で、強靱きょうじんなあごや平たく硬い歯でウニやカニをかみ砕いて食べる。同館では13匹のオオカミウオを飼育しており、昨年12月頃に産卵し、今年3月に約2500匹が孵化ふかした。14日昼時点で生き残っている稚魚はわずか約50匹だが、約3センチに成長した。

 同館では昨年も稚魚が生まれたが、約半年間ですべて死んだという。今年は昨年より栄養価が高い餌を与え、水温を一定に維持しながら飼育している。

 成魚まで育てた記録などが見つからず、育て方や、いつ成魚になるかは不明という。飼育担当の桃井駿介さん(24)は「大きく成長した姿を大勢の人に見てもらえるよう、大切に育てていきたい」と話している。

2017年06月15日 18時18分読売新聞
http://sp.yomiuri.co.jp/science/20170615-OYT1T50003.html?from=ytop_ylist
オオカミウオの成魚(5月13日、青森市の県営浅虫水族館で)
http://yomiuri.co.jp/photo/20170615/20170615-OYT1I50001-1.jpg
3センチほどの稚魚
http://yomiuri.co.jp/photo/20170615/20170615-OYT1I50002-1.jpg