http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170620/k10011023321000.html?utm_int=news_contents_news-main_004
6月20日 4時30分
イギリス・ロンドンの高層住宅で起きた火災では多くの犠牲者が出ましたが、都内の高層マンションのうち、去年、東京消防庁の立ち入り検査を受けたマンションのおよそ8割が、防火管理者を決めていないなどとして消防法違反を指摘されていたことがわかりました。
東京消防庁によりますと、消防法で「高層」とされる31メートルを超えるマンションは管内に9288棟あり、このうち576棟に対して、去年、立ち入り検査を行いました。その結果、全体のおよそ8割にあたる463棟で消防法違反が指摘されたということです。
違反の内容は、避難訓練を計画したり実施したりする防火管理者を決めていないことや、消火器などの消防設備を点検していないことなどで、現在も改善していないところが302棟あるということです。
イギリス・ロンドンでは今月14日、24階建ての高層住宅で火災が起き、わずかな時間で建物全体に燃え広がり、多数の犠牲者が出ました。
東京消防庁は、国内の高層マンションではスプリンクラーを設置したり、原則、耐火構造にしたりすることなど、防火対策を取ることが法律で義務づけられているためマンション全体に延焼する可能性は低いとしていますが、管内では去年、高層マンションで153件の火災が発生しているということで、東京消防庁は違反の改善を求めていくことにしています。