http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ21HCK_R20C17A6000000/

2017/6/21 14:20


 家事代行サービスのベアーズ(東京・中央)は21日、都内で来日したフィリピン人スタッフ2人の入社式を開いた。7月から日本人スタッフと2人一組での職場内訓練(OJT)を施したあと、早ければ8月にも東京都内でサービス提供を始める予定だ。東京でフィリピン人家事代行スタッフを受け入れるのは同社が初めて。9月には第2弾として新たに6〜7人のフィリピン人を受け入れる計画だ。

 都内で開かれた入社式で、14日に来日したマリアンヌ・パラグア・クラニバンさん(38)とジョセリン・パロマ・オレダンさん(38)がお披露目された。壇上に上がった2人は流ちょうな日本語で自己紹介をした。高橋健志社長は「明るい笑顔と丁寧なサービスで日本の家庭をサポートしてほしい」と2人に対しての期待を述べた。

 外国人による家事代行サービスを提供できる地域は東京都、神奈川県、大阪府の国家戦略特区内に限られる。ベアーズは早くて8月にもフィリピン人による家事代行サービスの提供を始める。新たなサービスではなく、既存の家事代行サービスのスタッフとして東京の特区内で3年間働く予定だ。

 同社には既に複数のサービス依頼があり、「こどもの教育の一環として英語が話せるフィリピン人スタッフへの引き合いが強い」と高橋ゆき副社長は指摘する。

 また、先陣として来日した2人は今後、受け入れるフィリピン人スタッフの指導官を務める。「彼女らの母国語であるタガログ語で指導した方が効率的に業務を覚えられる」(高橋ゆき副社長)としている。

 早期にタガログ語を用いた研修カリキュラムを構築し、9月に予定している第2陣の来日以降は受け入れのペースを加速する。同社はフィリピン人の受け入れと業務指導の体制を強化して、今後3年間で合計300人を受け入れる計画だ。(下野 裕太)