【ジュネーブ=笹沢教一】国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は6日、2001年に世界文化遺産に登録されたオーストリアの首都ウィーンの歴史地区を「危機遺産」に指定した。

 近隣の大規模な再開発でユネスコが設定した43メートルの高さ制限を超える高層ビルなどが計画され、同委は「地区の普遍的価値に悪影響を及ぼす」と判断。ウィーン市当局に、来年2月までに改善策を提出するよう求めた。

 改善が見られない場合、世界遺産の指定を外される可能性もある。

 歴史地区には、旧ハプスブルク家の宮殿で今も大統領府として使われるホーフブルク宮殿や、ゴシック様式のシュテファン大聖堂などの建造物が保存されている。

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