広島市中区の広島中央署で広域詐欺事件の証拠品として管理されていた現金8572万円が金庫から
盗まれた事件は、8日で発覚から2ヶ月となる。広島県警は、内部犯行の疑いを強め、捜査線上に
複数人が浮上しているが、逮捕には至っていない。金庫内の箱から現金が奪われた時期も
特定されておらず、さらに長期化の恐れがある。

県警は5月8日の事件発覚後、同署会計課の金庫に多額の現金を保管していることや、金庫の鍵の
運用を知り得る署員らをピックアップし連日、聞き取りを進めている。捜査関係者によると、
多額の借金があるなど、犯行に関与した疑いのある人物は複数人いる。

だが、県警の聞き取りには関与を否定し、それを覆す有力な物証も得られていないとみられる。
捜査関係者によると、会計課の室内からはこれらのは人物の指紋も検出されたが、日常業務との
区別はつかず、逮捕の決め手とはなっていない。

こうした中、県警はこれらの人物から容疑者の特定をするための捜査を続けながら、
幅広く他の対象者への聞き取りも進めている。

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