産経ニュース、2017.7.9 22:56更新
http://www.sankei.com/politics/news/170709/plt1707090026-n1.html

 民進党の野田佳彦幹事長の進退が注目されている。東京都議選の敗北を受け、党内で執行部が責任を取らないことへの批判が強く、一時は野田氏が「蓮舫降ろし」の防波堤となるため引責辞任するとの観測が広がった。しかし、蓮舫氏にとって野田氏は党運営を支える精神的支柱で、簡単に辞任を認めるわけにはいかない。野田氏は義経を守る弁慶になるのか−。

 「安倍晋三政権への怒りの意思表示はあったが、受け皿にならなかった。猛省しなければならない」

 野田氏は9日、愛知県岡崎市内で講演し、党の支持者を前に神妙な面持ちで都議選の敗北をわびた。

 民進党は都議選で改選前から2減の5議席にとどまったが、蓮舫氏は「最前線で引き続き頑張りたい」と続投を表明。党幹部で責任を取ったのは都連会長を辞任した松原仁元拉致問題担当相だけだった。

 都議選で小池百合子都知事が率いた「都民ファーストの会」が政権批判の受け皿となり国政進出も現実味を帯びるだけに、民進党内の危機感は高まる一方だ。

 執行部の対応にも不満が募り、藤末健三政調会長代理が2日に離党届を出したほか、横山博幸衆院議員も離党検討を明らかにした。今井雅人衆院議員は9日のツイッターで、都議選の敗因と絡め「まずは蓮舫氏の『二重国籍』問題を解決することだ」と指摘し、批判の矛先を蓮舫氏に向けた。