某精神科医曰く。

「厳重な鍵で管理された病棟には、徘徊する患者さんもいる。
家族の事情もあって、その中に認知症の老人たちも放り込まれるわけです。
その中で精神症状や行動障害が問題となる老人の認知機能障害は、軽度から中度がほとんど。」
精神病院に入れられたということを理解できる人が多い。

当然、彼らは不安で不安でしようがない。その結果、彼らの多くも出口を求めて徘徊し始めますが、
中には不安の裏返しで暴れたり、興奮を見せたりする者も出てきます。

そうなると、今度は精神保健指定医の判断のもと、保護室に隔離したり、
身体拘束の措置が取られたりする。その際に強い薬物を投与されることも多い。
こうした強制力行使が、かえって認知症の重症化や寝たきり化に繋がることもあるわけです。

それでも、残存能力を活かしたり、引き出したりするリハビリ的な介護があれば、
認知症の精神症状や行動障害は軽減されていくもの。

しかし、精神病院ではそういうリハビリ的な介護はまず期待できない。
一般病院に比べて対患者のスタッフ数が少ないこともあり、病棟に閉じこめて管理するしかないからです。
そのこともまた、認知症を悪化させていく要因になる。

しかも、食欲が落ちたと言っては、ゼリー状の病院食に切り替えられ、やがて点滴に頼るようになる。
弱っていくのも当たり前で、行き着く先は寝たきりです。
これが昨今の精神病院が抱える大きな問題の一つなのです。」

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本人の意思に反して精神科病院に強制的に収容され、
拘束と薬物投与により、あっという間に寝たきり廃人にさせられ、
1年もたたないうちに死亡。

昨今、日本の悪徳精神病院でよく見られるパターンです。