https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170713-00135110-diamond-soci

 10日に開催された加計学園問題を巡る閉会中審査。この中で出た、前愛媛県知事の貴重な証言を朝日や毎日などが「黙殺」するという事態が起きた。
読者が嫌う「偏向報道」だが、それ以上に朝日のスタンスには大きな問題がある。(ノンフィクションライター 窪田順生)

● 朝日と毎日が前愛媛県知事の 発言を「黙殺」

 前川喜平・前文部科学省事務次官のロジックにならえば、こっちの話も「はじめから結論ありきで、不透明なプロセスのなかで報道が歪められた」ということになるのではないか――。

 10日に開催された加計学園問題をめぐる閉会中審査に出席した、加戸守行・前愛媛県知事の発言を朝日新聞や毎日新聞などが「黙殺」したことがネットで話題になっている。

 ご存じの方も多いと思うが、加戸前知事は12年前から今治市へ獣医学部を誘致するために「岩盤規制」をこじ開けようとしていた方で、
文科省の後輩にあたる前川喜平・前事務次官の主張をかねてから「全否定」している。閉会中審査でも以下のように「前川ロジック」をメッタ斬りにした。

 《『加計ありき』と言いますけど、12年前から声をかけてくれたのは加計学園だけであります。
 私の方からも東京の有力な私学に声をかけました。来ていただけませんかと。けんもほろろでした。結局、愛媛県にとっては12年間加計ありきでまいりました。
いまさら、1、2年の間で加計ありきではないのです》

 《行政が歪められたという発言は、私に言わせると少なくとも獣医学部の問題で強烈な岩盤規制のために10年間、
我慢させられてきた岩盤にドリルで国家戦略特区が穴を開けていただいたということで、歪められた行政が正されたというのが正しい発言ではないのかなと思う》

 この主張が正しいかどうかはさておき、今回の問題の「舞台」である愛媛県の首長として、長くこの問題に主体的に関わってきた「当事者」の言葉であることは間違いない。
つまり、我々国民がこの問題を自分の頭で考え、判断をするにおいては、極めて重要な証言なのだ。

● 結論ありきの紙面づくりが 「歪められた報道」の温床に

 しかし、朝日新聞と毎日新聞では、加戸氏など、まるで存在しなかったかのような紙面になっているのだ。

 なぜこのような「歪められた報道」が生まれるのかというと、「結論ありき」で紙面をつくっているから、だというのは明らかだ。

 両紙とも、閉会中審査をやる前から「正義の人・前川さん」の主張が正しくて、「安倍お友達軍団」が嘘をついているというストーリーが出来上がっている。
だから、それにそぐわないような話は、いくら喉を枯らして訴えても「ボツ」となる。

中略

● 両論併記は生ぬるい! 朝日に殺到した識者の「お叱り」

 実はあまり知られていないが、「偏向」「反日」と叩かれたせいで、近年の朝日新聞は特定の論調に偏らないよう、かなり神経をつかっていた。
しかし、長年の愛読者やら一流ジャーナリストのみなさんから「もっとしっかり偏向しろよ」と嵐のようなクレームがきてしまったのだ。

中略

 要するに、「守り」に入らず、今までみたいにガンガン偏っていきなさいよ、というわけである。このような「叱咤激励」が多く寄せられることによって、
「W吉田事件」後、怒られた子どものようにシュンとうなだれていた朝日新聞に、往時のイケイケぶりが戻ってくる。

● ジャーナリストは 偏るのが当たり前

 それを象徴するのが、加計問題の「総理のご意向文書」を報じた1週間後の5月23日に掲載された「報道、これでいいのか」というオピニオン記事である。
そのなかに登場した神奈川新聞デジタル編集委員の石橋学さんは、まるで今回の閉会中審査をめぐる「偏向報道」を予期していたかのようなエールを送っている。

 「報道には公正中立、不偏不党が求められると言われます。ただ、多くの記事がそれを意識するあまり、視点がぼやけていないか。読者に判断を丸投げし、
自分で判断をして主張することをサボっていないか。そう問いたいのです」(朝日新聞2017年5月23日)

中略

 ただ、ひとつ不満なのは、自分たちが「偏っている」ということを読者に対してしっかり説明をしていないことだ。

2017/07/15(土) 07:33:01.19
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