山本一太・自民党参議院議員(元沖縄・北方相)

2017年7月15日

 過去の幾つかのブログで、安倍政権に対する地元有権者の厳しい反応について触れた。
あれでも相当、表現をマイルドにしたつもりだ。ブログにはとても書けない辛辣な指摘もあった。(苦笑)

 こうした批判の矛先の1つは、総理の側近として政府や党の要職に次々と抜擢され、華々しく(?)活躍する議員たちに向けられている。
「安倍総理の側近と言われる人たちが、様々な問題で明らかに総理の足を引っ張っている。これは一体、どういうことなのか?!」
「総理が重用している人々の印象が必ずしも良くない。側近の立ち振る舞いが、そのまま安倍総理のイメージに繋がる。そこが心配だ!」

 他の同僚議員たちも、それぞれの選挙区で同じことを言われているはずだ。

(残念なことに)一般国民の稲田防衛大臣に対する評価は芳しくない。
「安倍政権が信用出来なくなった!」「自民党は傲慢になっている!」
と怒っている地元の有権者や後援会関係者のほぼ全員が口にするセリフ。
それは、「防衛大臣は本当に大丈夫なのか?!」ということだ。

 内閣支持率を急落させた原因の1つが(残念ながら)稲田防衛大臣をめぐる諸問題であることは疑う余地がない。


2017年7月17日

 共同通信の最新電話世論調査(15、16日に実施)によると、安倍内閣の支持率は(前回の6月より9.1%低い)35.8%に続落した。
第2次安倍内閣発足以来、最低の数字だそうだ。

 正直言うと、この35.8%という数字は、実際より少し高めだと感じる。選挙区での体感は、残念ながら時事通信の最新データ(支持率:29.9%)に近い。
これまで安倍政権を支持すると答えていたひとが、急激に不支持に傾きつつある。選挙区に戻った全ての自民党議員がヒシヒシと感じているはずの現実だ。

 調査の精度はともかくとして、今回の共同の調査結果で気になる点が3つある。
(1)不支持率が急上昇して5割を超えたこと、
(2)国民の8割近くが加計学院の獣医学部新設問題に関する政府側の説明を「納得出来ない」と考えていること、
(3)「稲田防衛大臣は辞任すべき」と答えたひとが7割以上に達していること、だ。


2017年7月17日:パート2

 本日公表されたANNの最新世論調査(15、16日に実施)によると、安倍内閣の支持率は29.2%に下落、不支持率は54%に上昇した。

 前回のブログでも指摘したが、残念ながらこのANNの数字のほうが(同じ時期の共同通信の調査より)実態を反映していると思う。
常に「体感に近い」と感じている日本テレビとNHKの調査でも、恐らく同じくらいの結果が出て来るだろう。

 内閣の不支持率が50%を超えた点、7割以上の国民が「加計学園問題に関する政府の説明に納得していない」という点は、共同の調査と同じだ。
無党派を中心に巻き起こった安倍政権への逆風は、そう簡単に止まりそうもない。