http://www.sankei.com/smp/affairs/news/170724/afr1707240008-s1.html

 東日本大震災後、東北沖の震源域の海底が岩手、宮城両県沖と、福島県沖とで逆方向に動き続けているとの観測結果を、東北大などのチームが米科学誌に発表した。震災のときに陸と海のプレート(岩板)がずれた大きさが違い、異なる仕組みの地殻変動が起きているのが原因とみられる。

 東北大の木戸元之教授は「宮城県沖だけでなく、岩手県沖の一部までプレートが大きくずれた可能性がある」と分析。巨大地震発生時のプレートの動きを知ることが、南海トラフ巨大地震などの震源域の推定にも役立つとしている。

 2012〜16年、日本海溝付近の20カ所で海底の動きを観測。年間で宮城県沖は10センチ以上、岩手県沖は5〜10センチ西に動き、福島県沖では約10センチ東に動いていた。